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ジャッキー・チェンの秘龍拳/少林門のtakのレビュー・感想・評価

3.0
フォローしているボブおじさんが「荒野の七人」のコメントに書かれてた、テレビの映画番組育ちのルーティン。
「新聞のテレビ欄でその日の映画をチェックして、赤ペンで丸をつける。その夜が楽しみだった。」
同世代には、まさに映画ファンあるあるだと思うのだ。それに触発されて思い出したことがあり、本作を配信で再鑑賞。何故って、当時テレビ放送という機会がないと、その映画に出会えなかったからだ。

ジャッキー・チェンがブレイクした80年代初頭。出演した未公開作が、"本邦初公開"として、テレビで放送されることもしばしばあった。本作は「ジャッキー・チェンの秘竜拳」のタイトルで、ある日のテレビ欄に名前が挙がった。しかしそれは、野球中継が雨で<中止の時>という条件付きだった。
🙏「うおーっ。今夜××球場付近は雨になりますように!」
結果、雨天のため中止!やたっ!!😆

…と記憶している。

※調べてみた。Wikiに83年3月20日月曜ロードショーで初放送との記述があるが、20日は日曜日。また、月曜ロードショーの放送記録を記したブログによると21日(月)は別の映画を放送している。20日のナイター中止枠?

少林寺の修行僧だったシーが絶対的な力を手にする為に、武術を弾圧する清朝の役人と組んで、武道家を次々に殺害していた。少林寺は武術に優れたユン・フェイを下山させる。シーの野望を阻止することはできるのか?

ジャッキーはユンに協力する若者役で、主演ではない。兄の復讐の為に日々を耐えてきたストイックな役を演じている。悪役の一人を演じているのはサモ・ハン・キンポーで、武術指導も担当する大活躍。脇役にユン・ピョウ、そして監督はなんとジョン・ウー!今の目線で観るとなかなかのメンバーなのだが、ビッグネームになる前の作品なので、なかなか貴重。

初期の作品だし、ジョン・ウーらしさは感じられないかなと思っていたが、愛した女が死んだ為に剣を抜かなくった剣豪が出てくるのは「狼/男たちの挽歌 最終章」を思わせる。お約束の白い鳩は出てこないが、二丁拳銃ならぬ二刀流の剣士が背面ジャンプして切りかかる場面が出てくる。これを「男たちの挽歌Ⅱ」の、二丁拳銃で背中から階段落ちする場面と重ねるのは深読みのしすぎだろうか?ww。

今回再鑑賞したが、当時はジョン・ウー監督なんて全く知らなかったし、サモハンも意識して観てなかったので、よい再発見ができた。何にせよ、ジャッキーやブルース・リー以外が主演の王道カンフー映画を観たのはこれが初めてだったし、この年は他にもジャッキー未公開作がテレビで放送されたので、ますます興味が高まったのでした。

初見は1983年3月の地上波放送。2024年2月にU-NEXT配信で再鑑賞。鑑賞記録は初回を記す。
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