Yutaka

フレンチ・コネクションのYutakaのレビュー・感想・評価

フレンチ・コネクション(1971年製作の映画)
4.1
先日観た『サムライ』の影響を受けながら、そこにニューシネマ特有の泥臭さのエッセンスを足されていて、フリードキン独自のリアリティが出現していた。特に直接的なオマージュでもあろう電車での駆け引きは、本家を超えうる素晴らしいサスペンスがあった。クライマックスのカーチェイスも含めて犯人との攻防は、感情をぶちまけまくる本作の方が好み。
手ブレショットの巧さによるドキュメンタリー感はさながら、寄りのショットの巧さがずば抜けてた。特に道路を封鎖して警察側に寄っていくショットのカッコいいこと。
劇伴も、この映画のタッチとはまた雰囲気の異なるドローンっぽい不気味な音楽が不条理感を促進させていた。
雑にみえながらも細かな所まで拘りまくられたクソかっこいい映画だ。
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