鰹よろし

ANOTHER アナザーの鰹よろしのネタバレレビュー・内容・結末

ANOTHER アナザー(2006年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

 夢をどう位置づけるのか。

 胡蝶の夢をご存じだろうか。ざっくりとだが、とある奴が蝶の夢を見て、俺ってもしかしたら蝶かも~、って悩みぬいたお話で・・・

 で、それが何だと?

 ここで問題となるのが、夢と認識したのはどちらだったのかということで。私は蝶かもしれないと考えた・意識したのはどちらだったのかと。その思考に至った側が実体なわけだ。とどっかで読んだ。

 人間の体のときなわけだ。つまり蝶が人間の夢を見ているわけではなく、人間が蝶の夢を見ていたということになる。


 この作品はというと、どちら側も夢であると認識している、としている。これを見せることで、どちらも実体を伴っているという思考に陥らせることになる。

 これがおそらく最重要ポイント。あとは知らん。



 最初の黒服を着ていたおばあさんが聞いていた留守電のメッセージ。終盤明らかとなるのだが、スーザンが残した最後の声だった。ここを真相が明らかになったところで振り返る。

 あれは葬儀の後(前?)で、繰り返し繰り返し録音メッセージを聞いていたのではないかと。被害者家族は永遠に悲しみに苛まれることになる。それに対して罪人(加害者)はどうなのか。おそらくここにリンクさせたいわけである。
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