イーサンホーク気の毒映画。
パリの外れを外人の訪ね人としてひとりうろつくなんて、ろくなこと起きんよ。怖いよ。
持ち物全部持ってかれるわ、どう考えてもやばいバイトをせざるを得なくなるわ、隣人に殺しの脅迫を受けるわ、踏んだり蹴ったり。とはいえまだ話の通じる5区まで出たところで、うらめしや~、てノリで意地悪してくる昔ながらの幽霊に翻弄されるんだから、とにかく気の毒。
パヴリコフスキ師匠の映画大好きなんですが、とにかく気の毒が先行して師匠の映像美、余白の美学みたいなのに全く目がいかん。これはわたしの責任かもしれんが。でもやっぱパヴリコフスキ師匠の映画に色と台詞はいらんな。
「色のあるパヴリコフスキ」「台詞の多いパヴリコフスキ」て、なんか慣用句として使えそう。全然悪くはないが、絶対に無い方が良くなるものを表す慣用句。
唯一我らがミューズ、ヨアンナクーリグがいてくれることでちょっと救われる。かわいい。大好き。あのポーランド語のかすれる音をハスキーに朗読する声、ずっと聞いてたい。ここだけイーサンホークがちょい、羨ましかったです。