KnightsofOdessa

イリュージョンのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

イリュージョン(2011年製作の映画)
2.5
[多分、精神世界の話なんだろう] 50点

ともすればハフリコフスキみたいな名前の監督が撮ったパチもんが神聖なパヴリコフスキの経歴を邪魔しているのかもしれないと思いつつ、ありえん評価の低さにワクワクしながら鑑賞した。

別れた妻のもとにいる娘に会おうとパリに赴いたアメリカ人作家の男が巻き込まれる不条理劇を描いている。うんこを流さない隣人、挿入される虫たち、階段の昇降、格子と窓ガラス、腐敗した死体、"ポーランドの女神"、原題"50代の女"の幻影、などが意味ありげに並びつつ、実は意味がないのかもしれないと思いつつ、いつの間にか終わっている。そんな感じの映画である。多分イーサン・ホークの精神世界の話なんだろうと推測されるが、そもそもそんな好きになれないので思いを巡らそうという気にはなれない。

後年の覚醒したポーランド時代のパヴリコフスキを知っている人間からすれば、カラーなのにあまりの色彩の無さに驚いてしまうだろう。正直ヨアンナ・クーリグくらいしか本作品の魅力はないように思える。

やっぱり、ハフリコフスキの作品なんだと思う。
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