タイトルは「ハロウィンⅢ」だし、製作と音楽はカーペンターが担当しているので、当然"ブギーマン"ことマイケル・マイヤーズが登場して三度殺戮を繰り広げるものだとばかり思っていたら全然違う映画なのでびっくりする作品ですね。今では番外編という事がわかった上で観られるので気になりませんが、公開当時のリアルタイムで何も知らずに観たら「あれ？映画館間違えたかな？でもタイトルは『HOLLOWEEN Ⅲ』と出たぞ？」と困惑したでしょうね。
内容も前二作とはまったく関係がなく、ホラー映画でもありません。首を引っこ抜くなどのゴアシーンもありますが、基本的には謎の企業の恐ろしい企みを阻止する為に戦うSFスリラーといった趣きです。
ストーンヘンジの岩のエネルギーを利用するなど、斬新で創意に富んだ面白い内容ですが、少し設定の詰めが甘く、雑な印象。クライマックスも画としてのインパクトはありますが、どういう理屈でそうなるのか今一つわかりづらいのが残念です。
トミー・リー・ウォーレス監督作品は毎回クライマックスが今一つ盛り上がらない印象があるのですが、考えてみたらお友達のカーペンター監督の作品もそんな感じなので芸風も似てくるのかなぁと思いました。
