のんchan

ネイキッド・タンゴののんchanのレビュー・感想・評価

ネイキッド・タンゴ(1990年製作の映画)
3.9
黒髪ショートボブ、セクシードレス、アルゼンチンタンゴの調べ♬
耽美で退廃的な官能の悲劇物語❤️❤️‍🩹💔

『蜘蛛女のキス』の脚本家レナード・シュレイダーが脚本と初監督を務め、日本でも熱烈ファンがいるマチルダ・メイが妖艶なヒロインを演じています。


1920年代が舞台。
初老の判事の妻として裕福な暮らしをしているステファニー(マチルダ・メイ)は、歳の離れた夫(フィルナンド・レイ)に常々窮屈さを感じていた。
ヨーロッパからブエノスアイレスへ向かう船旅の途中、裸になり海へ投身自殺する若い女を目撃し、一瞬目が合ってしまったステファニーは咄嗟にその女とすり替わることを思い付く。そこに置かれていたバッグの中身からアルバという女性と知る。
夫には死んだものと思わせ、ブエノスアイレスでアルバとして新たな人生を歩む覚悟をする。
アルバはある男と結婚させられる予定だった。アルバを待ち受けていた男は、外国人女性を受け入れるタンゴバー(娼館)の経営者だった。
毎晩繰り広げられるタンゴナイト🎶
やがてタンゴに取り憑かれタンゴしか愛せない男チョーロ(ヴィンセント・ドノフリオ)に恋をしてしまうアルバ❤️


チョーロは踊りが上手い💫
ムード満点でアルバをその気にさせる。
目隠しされて踊るタンゴ🎵💓
真っ裸にされシューズだけで踊るタンゴ🎵💓
血の滴る屠殺場🩸でナイフを喉元に突き付けながら踊るタンゴ🎵
銃で撃たれて血だらけ🩸の瀕死の状態で踊るタンゴ🎵

哀愁漂う楽団の演奏🎶密着する身体、絡み合う脚、鼓動が聴こえそうなSexyダンスシーン連発💓

アルバの魂を盗んだ男チョーロのセリフがゾクッとする。
「音楽を聴け。耳を傾けろ。答えはメロディの中にある」

アルバが堪らずに「愛してチョーロ」と言っても身体を重ねない男。
「誰と寝てもセックスは同じ。空しくなるだけ。女の生まれ持った美しさは価値がない。俺が求めるのはお前が創り出す美しさなんだ」
チョーロはタンゴを踊ることでしか愛を見出せない。タンゲーロ(タンゴの男性踊り手)の仮面を被ったナルシストの殺し屋だった。


古いので映像は粗く、シナリオも唐突感があるが面白い。
ただ初監督で慣れていないせいか?ブツ切りになる画面には些か...ダンスシーンへの拘りは強く感じた。

踊りのことを言わせてもらうと、今こんなアルゼンチンタンゴ踊る人はいませんね😁
超〜クラシカルな踊り方。まぁその雰囲気は楽しめるけど。

街角で男同士で踊るタンゴもイイ。
アルゼンチンタンゴの歴史は、港町で憂さを晴らすために男同士で踊り出したのが始まりだから。
そこは監督は知っていましたね。

情熱の赤❤️‍🔥🩸が基調になり全体を彩っている。
衣装や音楽、雰囲気は存分に楽しめます🎵



※独り言メモ
チョーロを演じたヴィンセント・ドノフリオ(当時30歳、現在64歳)は幅広く活躍している俳優ですが、この時は細くカッコイイ。
この作品の後に結婚し生まれた娘がレイラ・ジョージ。2020年にショーン・ペン(現在63歳)と電撃的に結婚し1年で離婚したあの若い女優だった😲
撮影時は未来の娘婿がショーン・ペンになるなんて夢にも思わない時でしょうが😁
タンゴが上手に見えるけど、そこはプロダンサーとの摺り替え映像が上手かったのですね👏
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