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ズールー戦争/野望の大陸のmhのレビュー・感想・評価

ズールー戦争/野望の大陸(1979年製作の映画)
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ズールー戦争(1879/1/11-7/4)の緒戦にあたる、イサンドルワナの戦い(1/22)がモチーフ。
別の映画「ズール戦争」のほうは、イサンドルワナの戦いの翌日にあったロルクズ・ドリフトの戦いを描いてるので、ワンセットみたいな感じになってるけど、「ズール戦争」は1963年制作。これが好評だったので、その前日譚も制作してみようというわけでこの映画という流れだったみたい。
序盤のダンスがまたしても圧巻。大量の現地人に(牛馬より安いギャラだったとのこと)半裸になって踊ってもらうといういまでは人道的に不可能な演出で、そのバチ当たりっぷりにクラクラくる。
ここの熱気だけは「ズール戦争」をしのいでる。否が応でも期待するが、ズールー側の見どころはここだけで、以後のズールー側は厄災か天災のように描かれてる。
あからさまに間違った指揮をする司令官とか、弾薬を出し惜しみしている老害士官が見ててストレスなんだけど、こいつらは全滅確定という予備知識があるため、大英帝国陸軍の舐めプっぷりにはある種の爽快感も伴っている。案の定殺されて見てる側はすっきりするという流れ。
戦争ものにたまにある、「ゆくゆくは勝つんだけど、ここは負けっぱなしエンド」で、カタルシスもあんまなかった。
見どころは、南アフリカ共和国の自然と、膨大な数のエキストラと、すごい数の牛馬。いわゆるスペクタクルシーンがかなりのスケール感でこれは一見の価値あり。
どちらか選べる状況なら「ズール戦争」のほうをみたほうがいい。いや、どっちも見ることで「ズール戦争」を十分に堪能するのが、戦争映画大好き勢のお手本か。
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