イチロヲ

女体調教人ヴードゥーのイチロヲのレビュー・感想・評価

女体調教人ヴードゥー(1977年製作の映画)
4.0
領事館に勤める恋人と会うためハイチを訪れた女性が、民間信仰ブードゥーの呪術に引き込まれていく。未知なる宗教観を叩きつけられた女性の「性の冒険」を描いている、エロティック・ドラマ。

ジェス・フランコといえば低予算映画が十八番となっているが、本作に限っては多額の予算が注がれていることが分かる。カリブ海域のハイチ共和国でロケ撮影がおこなわれており、「場の移動」が多く、様々なシチュエーションが登場する。

ブードゥーに取り込まれた主人公のトランス劇場に、人形の呪いをめぐるサスペンス劇場を織り交ぜていく作風。例によって、女優陣が下腹部おっぴろげー状態なのだが、トライバルな雰囲気作りに秀でているため、おっぴろげーが自然体に見える。

ドラム主体の民族音楽と初期シンセサイザーによるビロビロ音楽がアシッド効果をもたらしている。ふたりの女性の皮膚を地続きのように舐めていく接写映像が、問答無用でカッコいい。
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