こたつむり

ザ・チェンジアップ/チェンジ・アップ オレはどっちで、アイツもどっち!?のこたつむりのレビュー・感想・評価

3.5
♪ 世界中の誰よりもきっと
  何もかもなっちゃいないけど もう
  愛しくて せつなくて 汚れてゆく

心と身体が入れ替わる系統の作品でした。
但し、本作の場合は“転校生”系ではなく、ギニュー隊長もビックリな“ボディチェンジ”系。つまり、異性ではなく同性の間で起きるタイプです。

だから、背徳感はかなり少なめ。
そして、下品なギャグはたっぷり…というか脳神経がブチ切れていないと受け入れられないです。そもそも、お互いの立小便を品評するところから微妙ですが、親友の×××で××××をするなんて無理。絶対無理。

あと、異性とだって微妙な部分はあるわけで。
長年連れ添った夫婦とは言え、××の場面を見せるなんてあり得ないし、臨月間近の妊婦と×××をするとか、熟女の×××に指を…うぷっ。

あー。伏字が多くてスミマセン。
何しろ、脚本を仕上げたのは『ハングオーバー!』を執筆したジョン・ルーカス。モラルに挑戦するギャグが特徴的ですからね。下品なのは当然なのです。

ただ、本作の場合、倫理観に挑戦し過ぎたせいか、物語としては練り込み不足が目立ちました。心と身体が入れ替わる系統の作品は“他人の視点を得て成長する”ことが軸になりますが、本作では上手く機能していないのです。

ゆえにカタルシスはぺらぺらに薄め。
強引な展開で腹がよじれて面白い…という域に達しなければ、ただ良識を疑うだけで終わってしまう可能性が大きいのです。…勿論、ぼぼぼぼ僕も下品なギャグが、きききき嫌いですよ。

まあ、そんなわけで。
閉塞した日常を逸脱したいときにオススメの作品。某カルト映画ほどに攻めているわけではありませんが、排便系のギャグが好きならば高評価になるかもしれませんね(僕には無理です)。

ちなみに主演はライアン・レイノルズ。
…なのですが、彼よりもジェイソン・ベイトマンが前面に出ているのも通好み。好人物を演じるにピッタリの雰囲気が良かったです。
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