映画漬廃人伊波興一

怒りの日の映画漬廃人伊波興一のレビュー・感想・評価

怒りの日(1943年製作の映画)
4.5
観る者を、しかもそれが手練(てだ)れであればあるほど困惑させる映画としてロベール・ブレッソンの「ラルジャン」と共に記憶に残りつづける

カール・TH・ドライヤー
「怒りの日」

15世紀の中世ヨーロッパ。
悪名高き欧州の恥の歴史(魔女狩り)を背景に、女の邪な欲と悪意がかくも日常と地続きで扱われるものかと問わずにはいられない。

もちろんその問いそのものに映画の仕掛けが施されているのですが。
ベルイマン映画で見られる煩悶などこの一作の前で瓦解します。