不在

怒りの日の不在のレビュー・感想・評価

怒りの日(1943年製作の映画)
4.4
人はいつ魔女になるのか。
信じるものが、すべてなくなった時だ。
神への畏れすら手放した、その瞬間だ。
誰が魔女を作り出すのか。
火あぶりなんかとは無縁だと、神に誓える奴らだ。
本当の魔女は誰なのか。
神の名を騙る者たちだ。
そして、自身が作り出してしまった悪魔によって裁かれる者たちだ。

一体誰のために。
ひとえに、愛するキリストのために。

ドライヤーはスクリーンを聖骸布に変えてしまう。
そして私たちに問いかける。
正しい裁きを下すのは、誰か。
そして、それを許されているのは。
不在

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