イチロヲ

ヘル・オブ・ザ・リビングデッドのイチロヲのレビュー・感想・評価

4.0
人気女性レポーターを擁するフランスの撮影隊が、派遣先のニューギニア奥地にて生ける屍の襲撃を受ける。ロメロ監督のフォロワーが製作した、イタリア・スペイン合作のゾンビ映画。

当時のエログロ・アングラムーブメントをちゃんぽん鍋にしている作品。ロメロ型のゾンビ像を模倣して、ゴブリンの楽曲を清々しいほどに借用。ニューギニアの現地映像は、既成のドキュメンタリーから転用している。

本作のゾンビは、ニューギニアに建設された研究所から、化学物質が放出されたことにより出現。被害者である先住民族の集落に、主人公の白人グループが接触してくる。コミュニケーションを取るために、女性レポーターが裸になるところが素晴らしい。

取って付けたような社会風刺と突貫工事で急造された感覚が強いけれども、そのゴチャ混ぜ具合が、余計に楽しくなってくる。何よりも、相手が子供であろうとも、躊躇せずに発砲する潔さがエクセレント。
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