桃子

ふしだらな女の桃子のレビュー・感想・評価

ふしだらな女(1927年製作の映画)
3.0
「時代錯誤…」

私は20代半ばで見合い結婚をした。見合いして1週間後に結婚を決意したので、当時のOL仲間に「一生のことをどうして1週間で決められるの?凄いね」と言われた。あと2年で結婚40周年記念が来る。一生のことを1週間で決められたのかなあと思う。
夫の結婚前の素行にはあまり興味がなかった。当然、付き合っていた女性はいただろう。夫も突然結婚を決めたわけだから、焦った女性も中にはいたかもしれない。そもそも、離婚歴があったのなら見合い話は来なかったと思う。
この映画のヒロインのラリータは、最初の夫が嫉妬深い酷いやつで裁判で苦労してようやく離婚した。心の傷を癒すために訪れていた旅先で、若い男と知り合い、口説かれて結婚する。やがてその男の実家の家族に離婚歴が知られることになりスッタモンダ…
こういうことは、時代も国もあまり関係ないということがよくわかる。ただ、当時は今よりもずっと離婚のスキャンダラス度は高かったに違いない。だから「ふしだらな女」なんていうタイトルがついているのである。
ふしだら、で思い出したが、私の母はこと男女関係においては鬼のように昔気質の人だった。結婚前の女が男とそういう関係になるなんてことは言語道断。それがバレてしまったら家を勘当されてしまうのではないかとビビりまくった覚えがある。「そんなふしだらなことは絶対許しません!!」とよく言っていたのを思い出す。
時代錯誤映画だから面白くないと感じる人も多いだろう。でも映画にはよくあることである。この時代はこうだったんだよねえと割り切って見るしかない。
ラリータを演じているイザベル・ジーンズが美しくて目の保養になった。さすがヒッチコック、やっぱり美女を起用している。金髪だったかどうかはもう覚えていないんだけど…(^_^;) 「断崖」にも出ているようなので、是非とも見なくては!
桃子

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