このレビューはネタバレを含みます
テロ事件の容疑者を追跡する、CIA捜査官の話。
基本的に容疑者を追いかけ続けるだけのシンプルなアクション&サスペンス映画なのですが、作りがしっかりしてて最後まで楽しめました。
屋根の上を駆けるアクションだったり、狭所での格闘シーンだったりと、目新しさこそないものの、クオリティーは高いので見応えがあるんですよね。
武闘派なイドリス・エルバはカッコ良かったし、リチャード・マッデンがスリ能力を活かす、コミカルな描写も楽しいところ。
左翼なのか右翼なのか、目的が分からない犯人像にも興味を引かれました。
結局、犯人の狙いが金目当てだったのには肩透かしを食らった気もしますが、政治的な対立を目眩ましにして、その影で私腹を肥やす存在…というのは、結構現代的なテーマなのかもしれません。
最終的には真犯人も捕まえて、ハッピーエンド。
リチャード・マッデンの成長も描けているし、90分という時間に過不足のない内容量で、小腹をきちんと満たしてくれる。
手堅いジャンル映画の佳作として、ちょっとした空き時間に見るには、丁度良い作品かなと思います。