爆裂BOX

女子高生サバイバル・ドライブの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.4
夜の森をドライブ中、道に迷った女子高生5人組。道を聞くために立ち寄った沿道にある売店で、駐車場に止めてあった車にうっかり自分達の車をぶつけてしまった彼女たちは慌てて逃げようとするが…というストーリー。
アルバトロスが配給する「女子高生」シリーズの一つであるサスペンススリラーです。
慌てて逃げ出した彼女たちだったが、焦りからか再び道に迷い、更に後ろから先ほどぶつけた車が執拗に追ってくる。遂に追いつかれて一度は捕まり、辱めを受ける彼女たちだったが、怒りの収まらない運転手の暴力は激しさを増し、命の危機を感じた彼女たちの反撃が始まる!という内容です。
深夜のドライブ中に頭のおかしい運転手と出会ってひたすら追い掛け回されるという「ロードストーカー」、「ロードレイジ」物の一作ですが、追われる方も追う方も女性というのは珍しいんじゃないかな。
主人公の女子高生5人組は当然ジャケットの様なカッコカワイイ系では微塵も有りません。序盤から彼女たちが車の中でダベリまくりますが、内容も文句ばっかりで非常にうるさい(笑)追い掛けられ始めてからはパニックで更にギャーギャー騒ぎまくって本当にうるさいです。
また、本作全編ハンディカメラで撮影されてて、カット割りもあるので厳密にはPOVではないですが、「ブレア・ウィッチ」みたいな演出になっています。更に、車内からカメラが一切出ないので、主人公達が外に出てる間は音だけしか聞こえないんですよね。手ブレしたり、ピンボケしたりして見辛い所ありますが、臨場感があって妙にリアルさと緊張感生んでます。途中、車が止まってる所にイカレオバサンが来て、皆が外に逃げ出して、一人の女子が戻って来て車内に隠れてる間、外では女の子達の悲鳴とショットガンの銃声が何発か鳴り響く所は結構怖かったです。
また、この映画結構汚いです。途中追い掛けてくるオバサンの車に車内から色々な物投げますが、女子の一人が変な顔してると思ったらその場で出したウ〇コ相手のフロントガラスに投げつけたり、その手を拭いたタオルを顔に近づけられた女子が吐いて手に溜ったゲロをわざわざ見せたり、運転してる女子のパパの遺灰を車内でぶちまけちゃったりと非常に汚らしくて罰当たり。
主人公達追い掛けてくるオバサンも割と美人ですが(女子高生達よりもきれいかも)、鬼の形相で追い掛けて来てショットガン突きつけて怒鳴り散らす鬼気迫る演技は迫力あります。ぶつけられたことに激怒してるかと思ったら、「アンタたちが旦那を誘惑して人の家庭ぶち壊したんだろ!」とわけわかんない理由で激怒してて、ショットガン突きつけて脅して主人公達辱めてる最中にいきなり「あ!女の子迎えに行く時間いつだっけ!?間に合わなくなるかも!」とその場を立ち去ったり、かと思えばまた怒りながら追い掛けて来たり、車内に入ってきて隠れてた女子泣きながら抱きしめて「ごめんなさい。家に帰って幸せに暮らしましょう」と言ったり「話が全く通じない&どう行動するか予測できない」キ〇ガイの怖さはリアルに出てたと思います。上記のカラワークによってヘッドライトで照らされないと見えないからいきなり襲ってくる神出鬼没な怖さも出てました。特に中盤過ぎに暗闇の森から全身血で真っ赤に染めて飛び出してくる所は怖すぎて笑っちゃいました(笑)
イカレオバサンの命令も最初は服前部脱いでオシッコ掛けろ(全員カメラに背中向けてるのでエロくはないです)といったものだったのが、ペンチで歯を抜いたりドライバーアソコに突っ込んだり、ドアに指挟んだり指切ったりバッテリーで感電させたりとどんどんエスカレートしてきます。ここも上記のカメラワークでやってる行為自体はハッキリ映らないのでゴア描写と呼べるものはないですが(予算の関係もあるんでしょうが)、逆に映らずに音や悲鳴だけで表現されたり、アソコから取り出したドライバー見せたりといった表現で妙に生々しく痛々しく感じられます。それにしても主人公達丈夫だなぁ(笑)ショットガンで撃たれた子「死にたくない!」とギャーギャー叫んでショック状態みたいになってたのに、最後の方普通に走り回ってるし(笑)
女子高生達も一応反撃はするも、ラスト間近までキチ〇イドライバー優勢で女の子達甚振られ続けます。最後の「デス・プルーフ」みたいな全員での反撃も爽快さより陰惨さ感じさせるものになってましたね。そりゃあれだけの目にあわされたらあそこまでやるわな…
ラストにドライバーが大量殺人してた事明かされるけどアレは別になくても良かったんじゃ…?エンドロールで流れる妙に明るいレトロゲーみたいなBGM耳に残り米S田。
汚くてウルサイ映画なので好き嫌いはっきり別れると思いますが、意外と最後まで目を離さずに見れましたね。