ベビーパウダー山崎

海辺の一日のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

海辺の一日(1983年製作の映画)
4.5
夫は消え、父は死に、兄も死ぬ。不毛な愛情、家族の解体、過去(栄光)と現在(衰退)、引き返せない時間。誰かのために生きていくのか、己を通すのか。中流の「甘え」がいくつもの別れを経験し「孤独」(なるようにしかならない人生)を受け入れ成長していく。癌で死ぬ兄のくだりが素晴らしい、「僕を生かしてくれた命の力、賛美してあげるべきだと思ってる」。エドワード・ヤンの遺作のような長編デビュー作。