こぅ

NINE QUEENS 華麗なる詐欺師たちのこぅのレビュー・感想・評価

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ファンビアン・ビエリンスキー監督による、
【クリミナル】の本家で、
アルゼンチン産【コン・ムービー】の佳作。


ベテラン詐欺師マルコス(リカルド・ダリン)は、ひょんな事から頼りなさげな青年詐欺師、ファン(ガストン・ポールス)と手を組む事に。
今度のヤマは大物だ。
マルコスの旧知の老詐欺師が幻の高額切手<NINE QUEENS>の贋作を制作したという。
2人は、その偽造切手を入手、切手コレクターの大資産家が宿泊する高級ホテルに向かった。
売りつける事ができるチャンスは今夜限り。
そのホテルにはマルコスの妹、バレリア(レティシア・プレディス)の姿も…。


★脚本/リメイクとの比較
脚本/流れは一緒(意外に忠実)。
細かいところでリメイクの変更点が見えた。
中には重要/意味のある設定もリメイクでは削がれていた。
OPでのステージが違う。
マルコスは、携帯を持っていない。
詐欺するブツの違い。
マルコスの古い仲間が、ファンを知っていた。
ファンの親父の状況と、会い方。
終盤の
ひったくりによる、結末が違って、ハッキリしているところ=それによって設定も両作変わる。

クライマックスの
ドキハラは、ハリウッド 得意 のリメイクのが上か⁈
本作は、割と淡々/平坦に進む。

一番違うのは、
オチの 待遇/仕打ち だ。


★総評
お国柄のムード/テイストの差が明確。
リメイク/ハリウッド版には、キャスティングの華がある反面、脚本が雑にはなりがち。
例で言えば、
地味な【インファナル・アフェア】↔︎派手な【ディパーテッド】になる。

脚本は、
ほぼ一緒だが、尺が長い分、丁寧で、ディティールもクッキリ出て、リメイクでの不明点/全体像もスッキリしている。
それは、リメイクを先行した結果論だ。
何れにせよ、リメイク版は ザックリ に感じるだろう。
クオリティは、断然、オリジナルに軍配。


ビンタレベル★★★★☆
こぅ

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