実は私たちの知らないところで小人が借り暮らしをしていたら。人間のティッシュや角砂糖を大事に使いながら生活をしていたら。考えただけでわくわくするような可愛らしい世界観。
アリエッティが初めてパパと狩りに行くシーンは、今までの当たり前がまるで全く新しいもののように見えて、胸が高鳴る。夜のキッチンの音が大きく響いているのがすごく効果的。
暖かくて可愛らしい世界観だが、生物の共存と淘汰というテーマは結構シビアなもの。とはいえ食物連鎖の頂点に立っている私たち人間が必ずしも強くて素晴らしいわけでは無いというのが少し皮肉めいて描かれているようにも感じた。