てっちゃん

ワイルド・アット・ハートのてっちゃんのレビュー・感想・評価

ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)
4.1
なんでこんな忙しいんだろってくらい時間ない中、止まったり、進んだりでなかなか進まない「ツインピークス」ですが、リンチ様の映画作品観たいな、な?おい!っと急にハイテンションになったので、なったら仕方ねえ!ってことで情緒不安定極まる中、リンチ様作品のこちらを鑑賞です。

リンチさんとヘヴィメタル(メタルと略したくないのがメタラーあるあるであり、めんどくさいところですね。私は漏れなくめんどくさいのでヘヴィメタルと言いますし、ヘビメタではなくヘヴィメタと書きます。)の相性がこんなにもいいなんて!
本作の主演であるニコラスケイジさんのハーコーも見れます。めちゃくちゃきれてる!きれてるよ!!

やっぱりリンチ様は本当にすごいや。
敬愛する高橋ヨシキさんが言っていた『ものすごい大衆的なこととアート方面のことを合わせて作品を作れる稀有な存在である』(曖昧にしか覚えてないけど、このようなことを語られていた)は、ずばりその通りで、物語としてとても分かりやすいことをやっているのに、そこにメタファーとか意味ありげショット、少しいじくったプロット、笑える会話、意味分からない会話、印象的な音楽、いちいちかっこいい画づくり、、とかが入ってきて、”リンチワールド”を作り上げているから、本当にすごい。

本作はまさに上記に書いたお手本みたいな作品ではないでしょうか。
リンチ様の世界に放り込まれるも、拒むことはしようともしない。
エロ、グロ、ナンセンス、ラブロマンス、、なんでもありの感じだけど、そこにはきちんとリンチ様の美学がある。
「俺が良いと思っていることをやる」という絶対的な自信を感じるってことだ。

ニコラスケイジさんが「ラブ・ミー」を熱唱するところで、客と同様にうっとりするし、大絶叫のルーラー!!にはお世辞抜きで感動する。
初めっからかっこよかったもんな。

ローラダーンさんの御美しさにうっとりするし、何よりも本作の見所は彼女の成長物語であると思うからそこに注目するのおすすめかも。

強烈なのはウィレムデフォーさん。
顔面強いのが本作ではさらに強くなっており、ギャグを通り越して狂気にそのものとなっています。
最期のシーンも、おお!って声出たし、特に犬が手持って、とことこ走っていくシーンには、なんて素晴らしい画なんだ!と興奮してしまった。

シェリリンフェンさん、ハリーディーンスタントンさんを始め、ツインピークスに出演していた役者さんたちも出てくるので、「あっ!!」と声を出してしまうことでしょう。
私も漏れなく出しまして、全く進んでいないツインピークスを観なければ!と誓ったのでありました。

観たことないけど、本作は”オズの魔法使い”を基にしているため、この行動はどんな意味があったの?とか、急に魔女が出てくるシーンの意味は?とか、この人物たちの関係性は何を意味しているのか?とか、、の箇所については、"オズの魔法使い"が元ネタだから!で片付くみたい。

リンチ様の作品はもろに自分好みであり、彼の作品で観ていないのもまだまだあるし、それを想像するだけでわくわくするなと嬉しくなった次第でした。
てっちゃん

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