Automne

ワイルド・アット・ハートのAutomneのレビュー・感想・評価

ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)
3.8
一番笑ったのは序盤の敵への反撃でそこまでやるん?みたいなオープニング。
あたおかヒステリーキャラ描かせるとデヴィッド・リンチはやっぱりすごい。
本作ではヒロインのお母さんがいちばんぶっ飛んでるかもしれない。やばいやつの周りにはやばいやつは集まるっていうけど、その点でヒロイン周りの人間関係がグロすぎる…!
それぞれがネジ外れ過ぎたりしているので内面が見えづらい、というよりも衝動的で突飛かつ映画として"映える"行動を登場人物にさせるためには、あたおか設定にして動かした方が都合が良いというような気がする。その点で構成が綿密であるのに脚本の細かいところが気になったりはした。絵的なこと・恐怖を感じることを優先するが故にそうなってしまったのかなと解釈しました。
露悪的な人物、露悪的な物語にあまり魅力を感じないだからだろうか。叫びや変態的な癖、人間のやばめな部分ばかりが画面に映り込む。
それでも名作が出してるなんらかの確変オーラみたいなのは出てた気がしたしめっちゃ悪い作品ではないと思った。画面の鮮烈さやグロさ、人間のヒステリーの吐き気をもよおしそうな怖さみたいなのはめちゃくちゃ上手い。ただコンディション良くないと見れるだけの体力が足りないようなカロリー高めの作品であることはたしかです。
70年代舞台の話なので若干ドラッキーだし、「オゾン層なくなる」うんぬんの話ではめっちゃ時代を感じました。もしも50年前にタイムスリップしたら、オゾン層ふさがった話を吹聴して回りたい😋
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