Kei

ワイルド・アット・ハートのKeiのレビュー・感想・評価

ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)
2.6
全体的に感情移入できる訳でもなく、ストーリーが練られている訳でもなく、ロマンスの主体が美男美女という訳でもなく、演技が上手いという訳でもなく、特に印象に残らない作品だった。
なぜパルムドールを取ったのか不思議な作品。
リンチ監督独特の目のズームや特定のモノのズーム(今回は「火」)はこの映画においても観られたので、リンチ監督らしさはある映画だったと思う。
全編を通して特に意味のないシーンが散見されるが、そうした意味のないシーンは、タランティーノ映画のように「意味のないシーンだけれど、どこかおしゃれで味がある」というものではなく、ただただ退屈なシーンであったため、そうしたシーンの際には楽しめなかった。
同監督作品のブルーベルベットでも言えるように、ローラ・ダーンの演技が通り一遍で面白くなかったことも評価が高くない理由だ。
ちなみに、ジム・ジャームッシュ監督のストレンジャー・ザン・パラダイスで主役を務めたジョン・ルーリーは自分が観たことがある映画ではあまり見つけたことがなかったが、本作品では途中に少しだけ出演していたので見つけられて嬉しかった。
リンチ監督作品ではマルホランド・ドライブがとても良かっただけに期待していたが、期待はずれだった。
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