なお

バットマンのなおのレビュー・感想・評価

バットマン(1989年製作の映画)
3.0
I'm Batman.

6月16日公開の『ザ・フラッシュ』にマイケル・キートン演じるブルース・ウェイン/バットマンが出演するということで急遽予習スタート。

80年代後半から90年代前半にかけて作られたバットマン実写化映画で、いわゆる「ティム・バートン版」と呼ばれているシリーズの第1作となる。

✏️リアル路線への転換
当時のアメコミ映画界は「リアル路線への転換」というものを目指していたらしく、本作もその影響を受けている。

退廃した雰囲気を漂わせる犯罪都市・ゴッサムシティの街並みや、バットマンが駆るバットモービルなどおなじみのアイテム類を忠実に再現。
今ほどCGや映像技術が発達していない1989年にしてはかなり高いクオリティの「バットマンの世界観」を堪能できる。

反面一連のアクション・シークエンスはヒーロー映画らしい派手さや爽快感といったものが乏しい印象。

そもそものバットマンの戦闘スタイルが、大勢の敵を相手にド派手にやり合うというものではないことは重々承知しているが、それにしても、という感じ。

ドラマパートもテンポが良いとはいえず、バットマンとヒロインのヴィッキー・ベール(キム・ベイシンガー)を巡るロマンスも今となっては新鮮味のない良くも悪くも「王道」の流れ。

ヒーロー映画では感動と興奮のアップダウンを楽しみたい自分としては、ちと物足りない。

✏️永遠のライバル
そんな若干退屈なドラマパートの隙間を埋めてくれたのが、バットマンの永遠のライバル・ジョーカーを演じたジャック・ニコルソンの存在。

ジョーカーを演じたジャック・ニコルソンのサイコでイカれた演技はもう最高の一言。

本作公開時点で御年52歳と決して若いとは言えない年齢ではあったが、ジョーカーの代名詞である不気味な高笑いや、体を張ったダンスシーンを見事に演じ切っている。

名優が顔を白塗りにして笑い、踊り狂う様を拝むために本作を見る価値すらあると思う。

☑️まとめ
ヒーローアクション映画としての出来はちょっとアレな感じだが、ジャック・ニコルソンの名演のおかげでだいぶ楽しめた。

ちなみに内容とは関係ないけど、ジャック・ニコルソンは作品内で自分と同じ「ジャック」という名前の人物を演じることが多いような…

本作で彼が演じたのはジャック・ネーピアだったし、彼の代表作のひとつ『シャイニング』で演じたのもジャック・トランスという名前の人物だった。
まあ、たまたまなのかもしれないけど。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★☆☆
😲驚 き:★★★★☆
🥲感 動:★★★☆☆
📖物 語:★★★☆☆
🏃‍♂️テンポ:★★☆☆☆

🎬2023年鑑賞数:21(5)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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