『ザ・フラッシュ』予習で鑑賞。
霧の立ち込める、ごみ溜めのような荒廃した雰囲気が、何となく本来のゴッサムシティであるような気がした。
でたらめなビジュアルといい手口といい色味といい、ジャック・ニコルソン演じるジョーカーの魅力を最大限に利用した作風が完全にティム・バートンの世界でひたすら愉快。そのおかげで両親の仇であり恋敵でもあるという安易さも許せる。
そして存在自体が、画面を彩り音楽を演出し、皮肉なことにジョーカーが現れてからのほうが街が華やいで楽しい。“死のメイクアップアーティスト”というのは良い異名だな。
マイケル・キートンのブルースはシャイな坊ちゃま感が強くて、イケてない感じに好感が持てた。