ジョーカーがジョーカーになった理由は色んなパターンがあるんだけど、
本作は、化学薬品のタンクに落ちて漂白されてしまい、肌が白く髪が緑になったパターン。
たぶん、時代的にケミカル商品で公害が起きてた時代と重なるんだろう。
公開は1989年だが、原作が描かれたのは高度経済成長期なので、その負の遺産として日本でも水俣病や四日市ぜんそくが流行った。
本作のジョーカーの元となるジャックは、生来の悪者なのであまり同情の余地がないが、近年のジョーカーはもっと人間的な面にフィーチャーされる部分が強くなった。
その意味で、このジョーカーはニコルソンがハマり役。
また、監督がティム・バートンなのでコメディリリーフも目立つ。
特に『ダークナイト』はジョークと言いつつ、犯行は全く笑えなかったが、
本作はコンポを持つ手下で「ミュージックスタート!」はさすがに笑った。
あと、バットマンの基地までの森の描写がモロにティム・バートン。
ジョーカーが死んだ後も笑い続けたのは、おそらく当時流行った「笑い袋」というオモチャ。