MINAMI

13回の新月のある年にのMINAMIのレビュー・感想・評価

13回の新月のある年に(1978年製作の映画)
4.0
ライナー•ヴェルナー•ファスビンダー監督

訳もない破綻は存在しなくて、破綻にはいつも理由があるはず。この映画における、性別や搾取の不安定さはいつどこにおいてもつきまとう。
そしてそれらは不安定であるが故に安定との比較がある。大体のものはそうで、ねじ曲がった(ように見える)ものは、ねじ曲がっていない(ように見える)ものとの比較。

現実においても、いつも弱者が痛い目をみるのはなんで
というかそもそも弱者と強者という概念が、精神や身体の域を超えて存在してしまうことの恐怖。
ベットに突っ伏したまま起き上がらないラストはそういう類の悲しみ。

映像の質感がめっちゃ好みで、ファスビンダーの中でもこれはけっこう好きぇ〜
MINAMI

MINAMI