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レ・ミゼラブルのpicaroのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(1934年製作の映画)
3.5
ジャン・ヴァルジャンが最後まで無愛想で偏屈なおじさんの風体だったのが新しい。だいたいそこに華のある主役が配置されるので。
ジャベールも地味だし、そのへんにリアリティを感じてしまった。
コゼットとマリウスは他作の追随を許さないおバカっぷり。エポニーヌが息を引き取った直後のマリウスとかどうかと思うよ。結婚式もマリウスのおじいちゃんが堂々仕切ってて、ブルジョア…てなった。
バリケシーンがやたらと長いのでその意味ではABCそこそこ尺が割かれてるんだけど、特にメンバーの個性を描くでもなく…。

とはいえ、私の好きなプティ・ジェルヴェからお金を奪って後悔する場面とコゼットとヴァルジャンがと徒刑囚の列に出会う場面がしっかり描かれてて良かった。まぁ5時間だからね…。あとガヴローシュも子ども扱いされてなくて好き。ラストもミュリエル司教への言及がちゃんとあってすごく良かった。

フィルムの復元について各部の最初に説明があって、なんかありがたい気持ちになった。
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