ベビーパウダー山崎

ザ・ギャンブラーのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

ザ・ギャンブラー(1985年製作の映画)
3.0
カジノ周辺で蠢く人々の記事を書いていたスポーツジャーナリストが次第にギャンブルに溺れていく。金絡みの暴力やヤクザとの駆け引きなどギャンブル映画でのお約束を一応なぞっているが、一つ一つの筋がぶつ切り(淡白)なので最後まで盛り上がりに欠ける。爽快な逆転劇も堕ちていく悲劇もない、ただのらりくらりとライアン・オニールのぎこちない笑みだけが残る。喜怒哀楽で映画を揺さぶり続けたカレル・ライス『熱い賭け』が恐ろしく良くできた映画だったと逆にわかる。厳しく難しい監督だったらしいリチャード・ブルックスの遺作。