はる

蒼ざめた官能のはるのレビュー・感想・評価

蒼ざめた官能(2006年製作の映画)
3.6
ゴヤ賞(スペインの映画賞)では助演男優賞など複数を受賞している正統派です。

英語からの翻訳『漆黒のような深い青』でよかったのに、なぜかエロい邦題がつけられています。
ジャケ写もこんなだから、ゲオ宅配のジャンルは【エロス】になっていました。


管理人の息子ホルヘは、(漆黒のような深い青の)スーツを着て経営の職につく夢を持っていました。
その夢を父に打ち明けた直後、父は脳卒中で倒れて認知症に。
ホルヘは仕方なく父の介護をしながら管理人の仕事を継ぐことになりました。
それでも夢を諦めきれず、7年もかけてついに経営学士号を取得。努力家で真面目な青年でしたが、学士号を武器にしても、介護を担うホルヘの就活は難航します。
そんな折、生殖機能障害を抱える兄から、恋人を妊娠させてほしいという依頼が、、、

認知症の父親、代理父を頼まれるホルヘ、ホルヘの友人の父にも隠された秘密がありました。
父親との関係と自身の生き方に翻弄する青年たちの物語でした。

ドラマティックな結末だけが映画じゃないよねって気づかせてくれる作品です。見る人によってはじわじわと感じ入るものがあると思います。
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