YSK

ヒッチコックのゆすりのYSKのレビュー・感想・評価

ヒッチコックのゆすり(1929年製作の映画)
2.7
不可抗力とはいえ人を殺してしまった女性が罪の意識に苛まれながらも隠し通そうとするが、不意の目撃者によって恐喝を受けるお話

元はサイレント映画として制作しながら、後にアフレコで部分的に音声を合成したもの…というわけで実質的にはサイレント映画ともいえるかもしれません
犯人を追い求めるお話でもないし、事件を追う刑事を描いたお話でもなく、卑劣な恐喝者を返り討ちにしようとするお話でもなく、追い詰められた弱者が怯え惑う様子を描いたというのが案外近いでしょうか
それほど長時間でもないのに間延びしているように思えたり、初期作品ゆえかそれほど面白かったりはしないものの、ナイフによる殺人の話題に神経質になる主人公の表情やそれを捉えるカメラワークなど随所にヒッチコックらしさは光りますし、そういったところに興味をもてれば面白いかもしれないですね
YSK

YSK