MCらんた

少年と犬のMCらんたのレビュー・感想・評価

少年と犬(1975年製作の映画)
4.0
いわゆるマッドマックス世界。相棒のテレパシー犬がかわいい。主人公の犬だけがしゃべるのでなく、「核戦争で世界は終わった。そこで犬たちがしゃべりだした。」という感じで(画面には出て来ないが)主人と犬のペアは基本的にどこも通話可能という設定なのがいい。かわいいので。
終末世界では「女」も奪い合う資源という話で、皮肉だと分かっててもちょっとキツさがある。分かりやすく生身の人間を奪い合う前半から、後半に出て来るディストピアが家庭生活を悪夢化したような世界(子作り義務化搾精病棟が最大の悪夢)で、有名な「女を喰わせて犬を取る」オチも、とうてい"少年"(原題でもBoy)とは呼べない年姿の男が主人公なのも、家庭嫌悪っぽさが全面に出てて身につまされる。でもしゃべる犬はかわいすぎるので、そりゃ犬の方取るよ。
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