なまくらウォッチメン

テナント/恐怖を借りた男のなまくらウォッチメンのレビュー・感想・評価

テナント/恐怖を借りた男(1976年製作の映画)
4.3
面白かった
『ローズマリーの赤ちゃん』のほぼ真逆のシチュエーション・スリラー
『ローズマリーの赤ちゃん』は周囲が狂人で主人公自身が正気を疑うのに対し、今作は主人公がまず狂い周囲に猜疑心を抱いていくという構造が良い

『ローズマリーの赤ちゃん』に比べより普遍的な寓話っぽい内容だな、と思ったけどイザベル・アジャーニのような美女からポランスキーに言い寄るのだけ現実味無さすぎる

そして所々の病理的なまでの妄執描写は流石ポランスキーと言ったところ
最初の自殺し瀕死になってる人間の痛々しさ、跳ねる生首、徐々に発狂していくポランスキー等、見てるこちらまで気が狂いそうになる

個人的にはアパートの隣人から苦情の濡れ衣着せられたおばさんが仕返しに全住人の入り口のとこにうんこ置いていくくだりが好き