雪の降る山奥にある寺があった。
そこはフウ道士と弟子のマイ・ウ、そして孫娘のタオタオが開いているキョンシー訓練所であり、毎度質のいいキョンシーを送り出すことで有名だった。
山奥にたたずむキョンシー訓練所、今度の生徒は曲者だらけ!?
1988年の台湾映画(香港映画という説もある)で原題は『殭屍訓練營』。
かつて、日本でキョンシー映画が全盛を極めた時期、後先考えずに大量の作品が輸入されて次々とビデオ化された事があったが、本作もその1つである。
本作はズバリ「キョンシー訓練所」という1アイデアで成り立っている。
数あるキョンシー作品の中で「キョンシーを訓練する」というコンセプトを持つ異色中の異色作品です。
キョンシーになるための様々な訓練、キョンシーたちの食事など、他の子供だましな亜流作品とは一線を画す内容なのが評価できる。
内容は、訓練所の評判を落とすため、怨念のこもった遺体を訓練所に引き渡してしまうという話です。
ストーリーとしては結構いろいろ盛り込んでいるわりには、思ったほどにはグダグダにはなってない感じ。
また、道士達も正統派の実力者やドジなライバル道士、実力高い悪徳道士と、こうやって見るとキャラが立っているから結構面白い。
しかもわりとアクションも見所ある。
ただし、あくまでキョンシー映画として見ると、従来の作品のように人を襲うわけでもなく、ホラー要素はほとんどないので、人によっては駄作と感じるかもしれない。
実際に私もかなり物足りなかった。
ちなみに『キョンシーズ』の名を冠してはいるものの、『幽幻道士(キョンシーズ)』とはまったく関係ないのでご注意を。