amin

追憶の女のaminのレビュー・感想・評価

追憶の女(1942年製作の映画)
4.5
ホント、今の映画好きの人にはもっとベティ・デイヴィスを知って欲しい! 観て欲しい! 最高のエンタメ映画です。
ネタバレを含みつつ書くけど、悪いことをしてるのに、振り返るな! 逃げちゃえ! って思う女優と映画って、ベティ・デイヴィスだけだと思う。本当に酷いのに、メチャクチャに転落していく彼女が観たい。明らかにオリヴィア・デ・ハヴィランド演じる姉の方が魅力的なのに、何故かベティ・デイヴィスに一度は振り回されてしまう男たち。誰だってそう、僕だってそうなんだ笑
破滅に向かってアクセルを踏む彼女を、なんで応援してしまうんだろう。
後期のベディ・デイヴィスの作品群は、あまりにも日本で埋もれていると思う。(ハリウッドではちゃんとリスペクトされていた)もっと、ベティ・デイヴィスの演じた悪女、ファム・ファタールが評価されるべきである。
カッコつけて言うと、人はベティ・デイヴィスが演じるような人と、そうではない人の二つに分かれるんだろうね。そして、そうではない僕は銀幕で観る彼女につい憧れてしまうんだろうなぁ。(タイプではないけど)
そういう人のことは、巻き込まれないように応援だけしていたい笑 ブニュエルの『スサーナ』とかもね。
あんなにわがままに生きられないよ。でも、彼女はそれを体現したんだよなぁ。素晴らしいです。何がすごいってこういう役をなりふり構わずどんどん引き受けて、これでかっ! と演じ続けた役者魂! しっかり届いてますよ! ありがとう!
ラストも、ゾンビみたいに目をバキバキにしながら、ギャァ! って掴み掛からないかなぁと期待してしまった。

ちょっと変な感想になったけど、悪いことをしたら黒人に擦りつけるという、酷い行いをこの時代の映画でちゃんと批判しているのも偉い。

ベティ・デイヴィス特集、どこかでお願いします🙇
amin

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