滝和也

闇の曲り角の滝和也のレビュー・感想・評価

闇の曲り角(1946年製作の映画)
3.7
降りかかる火の粉を
払う為、
私立探偵と秘書
コンビが謎を解く!

ハードボイルド&
フィルム・ノワール
の定番を行く王道にして
ラブサスペンスの古典…。

「闇の曲り角」

最近実はこの監督さんの作品連続して見てます。ヘンリー・ハサウェイ監督は特に何か特徴があるかと聞かれると…ですが、丁寧な造りできっちり作品を仕上げている職人気質のイメージです。

こちらの作品も正に王道を行くフィルムノワールですが…ルシル・ボールの探偵秘書をとても魅力的かつ有能に描いており、探偵役のスティーブンスとの掛け合いがとても楽しい。いくつものクールなハードボイルド的な粋な台詞を楽しめます。また何故か探偵さんに惚れているのでラブロマンス的な色合いも。

サスペンスとしても何故か、探偵が尾行され、昔の因縁に巻き込まれ…そしてという展開。最初はフーダニット的な要素から罠にハメられたサスペンスへと転換していくスタイル。次々と追い詰められる中、秘書さんの応援で回避していくのも王道ながら面白い。ノワール的な陰影の濃いめな光と影の丁寧な演出がそのストーリーを盛り上げてきます。

ルシル・ボールの魅力がかなりの比重をしめるものの、悪女的な登場をみせるサブヒロインもかなりキレイな方なんですよね。これもノワールの定番か(笑)そう言えばこの監督さん…ナイアガラでマリリン・モンローにモンローウォークさせた方ですからね。綺麗に撮るのは朝飯前ですね(^^)

ストーリーはそんなに難しいものではなく、大スターがいる訳でもない作品ですが、ある程度の脚本があれば、サスペンスはキチッと纏めて丁寧に作ればやっぱり面白いんですよね。これは正にその典型的な作品な気がします(^^)
滝和也

滝和也