スローモーション男

風と共に散るのスローモーション男のレビュー・感想・評価

風と共に散る(1956年製作の映画)
4.5
 トッド・ヘインズの『キャロル』を観たとき、これは違う…と思ってダグラス・サークの映画を観ました。

 男女四人が引き起こす愛憎の不倫劇
ミックとカイルは親友だ。ミックはルーシーという女性に恋をするが、ルーシーはカイルと結婚する。一方、カイルの妹マリリーは自由奔放に遊んでいるが、幼馴染みのミックを密かに想っている。しかし、ミックとルーシーが不倫関係になり…。

 ダグラス・サーク、このヘイズコードの時代にこんなドロドロ不倫劇を作ったのが凄いですね!
 ロック・ハドソン、ローレン・バコール、ロバート・スタック、ドロシー・マローンがみんなハマってる!!!
 テクニカラーの見事な映像で美しい。

 この映画は、伝説の階段シーンが有名人ですよね。マリリーが部屋で爆音で音楽流しダンスを踊るところに、父親が向かうと心臓発作で階段から落下してしまう…。その対位法が凄いんです!

 そしてクライマックスは凄いです。ミックとカイルの対決。その後の決着の付け方。最後にはみんな別れていく。凄く辛いですね…。
 こんなにサスペンスフルな不倫劇は観たことなかったです。