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悪い子バビー/アブノーマルのparaのレビュー・感想・評価

4.1
人類のすべての要素が詰まった作品。
モラルやタブーという概念が欠如したバビー(多分母親も)が次に何をするのかが気になるイかれた怪作だと思って観ていたら、気が付いたら最後は泣いていた。恐らく安堵の涙。

子どもは親を選ぶことが出来ないことをまざまざと見せられ、外部と完全に遮断されて母親に支配・洗脳され続けたことで純粋無垢で善悪の判断がつかない無自覚な残酷な大人になったバビーが外の世界で初めて知る人、音楽による解放、そして愛。
(体位の変化は真なる愛)

これまで他者から浴びせられてきた言葉がカリスマ性を帯びる歌詞となるシニカルさ、
ステージで顔の左右で表す清と濁、
カッコいいライブ。
ありそうでいて、これまで観たことのない傑作。

ニコラス・ホープが怪演。俳優って本当に凄い。
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