アンソニー

悪い子バビー/アブノーマルのアンソニーのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

善とは何か悪とは何か。
それを問いかけているように
僕は感じました。

結構残酷なシーンもあるし
気持ち悪いシーンもあるんですが
バビーのキャラクター性のおかげか
そこまで重苦しい雰囲気は無いように
感じました。
バビーの難しい性格を描くために
部屋の中での生活を細部まで
映し出していたのが良かったです。
あの生活を35年間過ごしていたという
根底があるからこそ
外へ出た時のバビーの純粋さが
輝いて見えました。

子供は時に残酷です。
平気で生き物を殺すし痛ぶるし
それを見て笑って楽しみます。
でも、それは悪だからでは無くて
純粋だからだと思います。
原始的とも言えるかもしれません。
酷い両親が死んでスッキリしました。
でも、猫が死んだ時は悲しかったです。
それはエゴかもしれません。
猫もネズミを食い殺します。
ネズミは害獣だから殺されても良い。
でも、猫は可愛いから殺したらダメ。
そんな尺度は誰が定めたのでしょう。
神様なのか大人たちなのか。

バビーは酷い事もたくさんします。
セクハラもするし生き物も殺します。
でも、猫にピザを運んだり
好きな人を庇ったりと優しいこともします。
バビーは悪なのか善なのか。
バビーが狭い部屋から飛び出して
社会に出る事は良いのか悪いのか。

神が決めた善悪だけが
正しいのでは無い。
きっと自分で考えてみることが
大切なんだと思います。