Dick

旅情のDickのレビュー・感想・評価

旅情(1955年製作の映画)
5.0
●「第二回 新・午前十時の映画祭 デジタルで甦る永遠の名作」で鑑賞。2015/01/10

●初公開時は小学4年生で、リアルタイムでは観ていないが、高校時代のリバイバルで観たのが最初。以後数回リバイバルで観ていて、最後に観てから20年以上になると思う。

●年を重ねるにつれ、理解が深まる。特に今回は38歳のオールドミス(現在では差別用語で死語となっている。60年前は30歳を超える独身女性はオールドミスと呼ばれていた。)の主人公ジェイン(キャサリン・ヘップバーン)の揺れ動く心理に深く共感した。

●オールドミスのジェインは自分のことを「Girl」と言う。その理由として「米国では50歳以下の女はGirlと呼ばれる」と言っている。

●舞台となった世界的観光地ヴェニスは、ロケから60年経った現在でも魅力的だ。今年の新作映画と言っても違和感はない。

●ジェインがポーターにホテル(ペンション)までの交通手段を尋ねる。ゴンドラが1,000リラ、バスが 20リラなので、バスに決める。そのバスとは水上バスのことだった。車の乗り入れが出来ないヴェネツィア島内では、水上バスが最も一般的な移動手段なのだ。運河に設置された交通信号に納得。

●当時のロケ地を訪れ、現在と比較し、その結果をネットに載せている日本人が何人かいる。それを見ると、ヴェニスは、60年前も現在も、外見上の大きな変化がない。それは、つまり、ヨーロッパの他の古都と同様、町の歴史と景観を大切にしているということだ。

●「okey-dokey(オキドキ)=OK」が何度も登場する。当時流行っていたのだろうか?
Dick

Dick