こし

旅情のこしのネタバレレビュー・内容・結末

旅情(1955年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

単なるロマンス映画のつもりで見ると、背筋を伸ばされる映画。(私にとっては)

主演のキャサリン·ヘップバーンがとにかく良い。
個性的な顔立ちでハキハキと物を言う一見押しの強そうな彼女の心の柔さ、孤独、期待と臆病に気がつくとめちゃくちゃ感情移入させられて、本気の応援をしたくなる。
アラサー以上でいろいろ拗らせてる人にはかなり痛くて泣ける話だと思う。

ロマンスの相手役がいて、彼と出会ったことで彼女は変わっていくわけだけど、彼との恋愛を通じて主人公が変わっていくことが大きいテーマというか、醍醐味に感じた。

ラストシーン、案内人をしてくれていた小さい男の子から餞別をもらった際に
「どうして?」
「好きだからだよ」
って言われて素直に「ありがとう」と笑って受け取れるようになった主人公の姿がとても眩しく美しかった。
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