Jimmy

消された証人のJimmyのレビュー・感想・評価

消された証人(1955年製作の映画)
3.8
見慣れた俳優たちが出ているので見易い映画であり、一応サスペンス映画というジャンルになるのだろうが、クスッと笑わせてくれるシーンも多く、観ていて楽しい。

この作品で、主役的な存在はジンジャー・ロジャース。刑務所に収監されていた囚人女性だが、ギャングのボスを追放するために検事たちが刑務所から出すかわりに裁判で証人になってくれとたのまれる役。彼女は元々フレッド・アステアなどとのミュージカル女優のイメージが強いが、この映画では囚人の役。
次に馴染み深い俳優は、エドワード・G・ロビンソン。この俳優は、フリッツ・ラングの『窓飾りの女』・『スカーレット・ストリート』やビリー・ワイルダー『深夜の告白』などなどで印象深い役を演じている。この映画では、囚人女性を証言させることを一生懸命に説得する検事の役。
そして、ブライアン・キース。囚人女性とは最初は対立するのだが、段々と心を通わせていく刑事の役。

この作品、コロンビア映画であるが、オープニングのコロンビア映画タイトル場面に続いて、ニューヨークの自由の女神が描かれる。コロンビア映画のオープニングは自由の女神ではないが、似ているのが面白い。

さて、物語は、暗黒界を長年牛耳ってきた黒幕コステインを追放しようとする検事(エドワード・G・ロビンソン)だが、証人になろうとする男を刑事2人が連れて裁判所に向かうのだが、観ていて「おいおい、証人は狙撃されるのではないか?」と思って観ていると本当に狙撃されて殺される場面などは「ウワッ!」とか声が出てしまう迫力あり(笑)
殺されてしまうので証人になろうとする人は殆ど居ないのだが、女性囚人として収監されている黒幕の元の女(ジンジャー・ロジャース)は突然、刑務所から高級ホテルに移される。そのホテルの部屋で、検事は懸命に証言を頼むのだが、女囚は証言することを拒否し続ける。さて、どうなるのか………という物語。
女囚を守る刑事(ブライアン・キース)は、ツッケンドンだが、段々と2人が馴染んで来て、ダンスなどするあたりは微笑ましい。

サスペンス的であり、微笑ましい人間ドラマでもあるような娯楽映画であった
Jimmy

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