爆裂BOX

デフ-コン4の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

デフ-コン4(1985年製作の映画)
3.7
宇宙から帰還した3人の宇宙飛行士が降り立ったのは、米ソの核戦争により荒廃した地球だった。豪族化した元軍人たちの捕虜となった彼らは、必死の抵抗を開始するが…というストーリー。
「真夜中の処刑ゲーム」のポール・ドノヴァン監督によるSFサバイバルアクション。
「絶叫する地球 ロボット大襲撃」や「猿の惑星」のような「宇宙から宇宙飛行士が帰還すると地球が大変な事になっていた」という内容で、前半は三人の宇宙飛行士が宇宙船内で地球で核戦争が勃発する光景を目撃することになりますが、地表で閃光や爆発が大量に発生する光景や情報収集の為見ていた地上のニュース映像が次々と途切れていく所等一気にとんでもない非常事態に陥った緊張感があって良かったですね。地球に残してきた妻からの伝言を聞くシーンも切なくて良かったです。
宇宙船が地球に墜落してからは一気に「マッドマックス」か「北斗の拳」かという世紀末物へとシフトチェンジしていきます。世紀末物お馴染みの食人描写もちょっと出てきますね。
お決まりの横暴な元軍人グループの独裁者たちに支配されたキャンプに捕虜として連れてこられた主人公達の脱出と抵抗が描かれますが、独裁者リーダーが高校生くらいのガキというのはちょっと新鮮だったかも。小物感あるけど意外と機転や感が効く所良かったですね。裁判ごっこで主人公達を絞首刑に処すところの傍若無人な感じも悪役としていい。
主人公が一番最初に出会うおじさんの改造ブルドーザーもいい味出してました。最初に襲って来た敵を二度轢きする所や終盤でバラックを次々壊していく所爽快でした。
最初宇宙飛行士の船医の人がヒロインかと思ったら、後から出てくるリーダーが執心してる元カノのあんまり可愛くないJK?がヒロインなのも意外だったかな。船医の人割とアッサリ始末されましたね。
主人公が全然強そうに見えないだけに捕まって逃げ出してからもどう反撃に出るのか読めなくて個人的にはちょっとハラハラしました。ヨットに乗ってる手下射殺した後一人で逃げだすんじゃないかと思っちゃいましたよ。
終盤で主人公の扇動によって反乱がおきるのもお約束の流れですが、結局全員返り討ちで女子供老人含めて皆殺しにされるのは驚きました。
ラストの展開もまさか過ぎて…時々秒読みが挟まれる所で予感はありましたが、元軍人たちは一掃できたとはいえ、また死の灰とか降り注ぐし新たな被害が広がりそうな…後、オッサン普通に生き残るとは思わなかったな。
中弛みする所も有りますが、世紀末物が好きな方なら楽しめるんじゃないでしょうか。