わー、ビル・パクストンだ！若いなあ！などと呑気な事を言ってられない程恐ろしい作品ですね。長閑な田舎町が静かに壊滅していく様を描きます。
地震に見舞われた田舎町の人々が何らかの原因で感情のコントロールが効かなくなり、互いを罵りあったり、暴力衝動が抑えられなくなり、やがて殺し合いにまで発展していく様子が派手でなく、淡々と描かれます。グラハム・ベイカー監督の抑えの効いた演出が恐怖を煽ります。
その原因はクライマックスで明らかになりますが、ここで提示される原因は飽くまでも表面的なもので、そこに流れるものはもっと根源的で人間の本質に迫るものかもしれません。人間の理性というものはほんの些細な原因でこんなにも脆く崩れてしまうのだというメッセージが込められているような気がします。
