パッと見はテレ東のお昼でやってそうなB級アクションだが、実際はギャングとの過酷な闘争に身を置く実在する特殊部隊とその周辺の状況をリアルに描いた重厚な社会派ドラマの名編。街にはびこるギャングとつるんでいる警察は信用できないとばかりに身も心もすり減らして闘い続け、挙げ句の果てに多忙な仕事場が原因で家族と距離が生じても任務に従い闘争に赴く主人公にグッと来る。
銃撃戦などといったアクションシーンも迫力充分で楽しめるが、それ以上に特殊部隊のビニール袋を顔に被せて情報を吐くまで取らない拷問まがいのやり口(被された相手が口から血を吐くところも丁寧に描写している)と警察に協力した女性が組織に拉致され燃やされ、骨だけの姿になって組織のチンピラに処理される場面のインパクトが凄くてブラジルという土地で平和を守ることの大変さを痛感させられた。
そして特殊部隊の自衛隊なんか目じゃないほどの過酷な訓練が凄い、地面に撒かれた飯を時間内に食わされる場面が衝撃的。