MitsuhiroTani

エリート・スクワッドのMitsuhiroTaniのレビュー・感想・評価

エリート・スクワッド(2007年製作の映画)
4.6
犯罪が蔓延るブラジル、リオデジャネイロを舞台に、特殊警察作戦大隊の活躍を描くポリスストーリー。
極度の緊張が続く日々の捜査において、高い集中力と冷静な判断力を維持し続けることは容易でなない。失うものなど何も無い人生ならまだしも、家族という愛し守るべきものがあれば尚更だ。タフなエリートでも、心身を病む前には仕事を変えたくもなろう。ところが、組織の論理は違う。そうした高い倫理観を維持し戦い続ける厳しい環境で確実に実績を上げる戦力の代替など簡単には見つからない。組織維持のため、まずは有能な後継者の確保を優先すること必要だ。
一方、志を高く持ち、高い目線で努力する若者にとって、最も耐え難いのは、怠惰な人間が溢れ職業倫理に欠ける職場にまみれ、いつしか自分がそこに溺れ染まることだ。高潔で有能なメンバーに囲まれ誇り高い仕事をしたい。
様々なエピソードを交え、こうした思いを交錯させながら映画は進行する。
描かれる街や犯罪は、我々には余りにも遠く現実感が無いが、隊員達の抱える悩みや葛藤は、企業に勤める我々会社員とも変わらず、考えさせられるものが多かった。
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