爆裂BOX

学園パニック/ゾンビの逆襲の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.3
粗悪なマリファナを買わされた高校生6人は口論の末に売人を殺してしまい、死体を川に捨てる。しかし、その川は放射能で汚染されており、売人はゾンビとなって蘇る…というストーリー。
高校生たちがゾンビになって復活した売人に襲われる脱力系ホラーコメディです。
怪力ゾンビとなって復活した売人に一人、また一人と殺される高校生たち。彼らは殺された仲間の遺体を川に放り込んでゾンビにして戦わせようとするが、という内容です。
全編通して安っぽく、ユルユルな脱力ゾンビ映画ですね。ボンクラ高校生が売人に粗悪なマリファナ買わされて、返金求めて揉めた際に高校生の一人が落としたバナナの皮ですっ転んで売人が死んでしまい、川に遺棄しますが、この主人公である高校生たちが本当に全員見た目冴えなくてボンクラ臭凄い面々ばかりです。売人も粗悪なドラッグ売りつけたりして評判悪いクズですが、主人公達もマリファナ買うし、証拠隠滅の為にしたい川に放り込むしこっちもクズでバカですね。主人公格のダンはまともかと思ったら、気絶してただけで目を覚まして暴れ出した売人に捕まった仲間に「打て!打て!」と言われたらホームラン王で球場で打席に立ってる感覚になって売人の頭バッドでぶん殴っちゃいますし。
川に沈められるも、核廃棄物で放射能汚染されていたことから売人がゾンビになって蘇ってしまいますが、顔が青白くなったぐらいで生前の知能もそのままで喋ることできますし、感染もせず食人もしません(最初の犠牲者の引っこ抜いた舌丸呑みはしますが)一応、殺された復讐の為に行動してますが、少女襲ってレイプしてそのままサバ折りにしたり、前々から因縁つけてきてたチンピラボコって首回転させたり、やってることは怪力以外生前のやくざ者のままという感じですね。
殺されたダンを川に放り込んでゾンビにして対決させるという「化け物には化け物ぶつけんだよ!」という展開になりますが、こちらも生前の記憶そのままで顔色悪くなっただけで、途中からかさぶたみたいなの顔にできるのは腐敗の表現のつもりか。ゾンビになって行きつけの店の地下で匿われて自由に行動できなくなったり、生前恋してた少女の元に現れるも悲鳴上げられて逃げられたりゾンビになったものの悲哀をちょこっとだけ描いたりしてます。
ボンクラ高校生のやり取りや、彼らの行きつけの店の主人とのやり取りなど全体通してユルくて軽いです。ダンをゾンビにする提案を聞いて「彼の安息の眠りを破るつもりか!」と一応反対するけど、すぐ説得されて、というか自分から肯定の意見に切り替えたりする所も軽い。けど、この空気感は何か妙に心地い感じで個人的には好きでした。
ゴア描写としてはVHSのパッケージにもなってた生きたまま顔の皮を引き剝がすシーンと最後に首チョンパされた売人ゾンビの生首をナタで一刀両断して断面アップにする所くらいか。どちらも手作り感溢れる特殊メイクが楽しいですね。
ダンスパーティーにゾンビが乱入して皆パニックになって逃げだすシーンはありますが、学園パニックという程じゃないな。というか、ゾンビに狙われてるのに普通に彼女連れてパーティーに参加するのね(笑)ダンと売人のゾンビ対決もとてもじゃないけど盛り上がるものじゃありません。チョンパされた生首がバスケットゴールにダンクされる所は不覚にも笑っちゃったけど(笑)
最後はセンチメンタルにしめてるけど、ダンと彼女のシンディの関係の描写そんなにないからとってつけたようにしか感じなかったな。友人達の台詞はちょっと良かったけど。
全体通して軽くて安くて高校の文化祭レベルの仕上がりですが、クズゾンビ映画ファンなら楽しめるかもしれません。普通の人はスルーでいいと思います(笑)