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ぼくたちの奉仕活動のchunkymonkeyのレビュー・感想・評価

ぼくたちの奉仕活動(2008年製作の映画)
3.0
刑務所1ヶ月の代わりに社会奉仕活動として問題児のメンターになるダメ男二人のコメディ。設定はやや雑で非現実的ではあるものの面白味があり、主演二人の相性と安定感が抜群、子供とのふれあいでほっこりな感じもよろしいです。オチや結末も予測通りとはいえ、すっきりキレイにまとまっています。

お気楽コメディ系なのでテキトーでもちろんOKなのですが一点だけとても残念なのがキャラクター・ビルディング。大人・子供に関わらずどの登場人物についても、彼/彼女にどんな背景がありどんな性格で何が好きで何が嫌いなのか、特に頭に想定することなく各場面その場しのぎで脚本を書いてしまってる感がありありで、結果的に彼らが何をしようが何を言おうが説得力ゼロで心に全く響きません... 現実的である必要もないし細かい必要もないので、ざっくりこの人はこんな人っていうのがあれば映画の印象が全然違ったはず... 絶妙に惜しい感じがしました。

この子たちにボランティアベースのメンターが必要なんかいな、普通に恵まれてるし親にやる気がないだけよね、もっと他に必要な子供がおるやろ、というツッコミはしたくなりますが、でも普通に問題ない子供にもこのくらいの年齢(30半ば)のメンターいるといいよねーとも思う。子供にとって家族でもお友達でもないこの絶妙な他人具合のオジサン・オバサンってすごく素直に話をしやすい。そう、別に原題のロールモデルである必要はなくって誰でもいいから一緒にいて話するだけですごくプラスになるはず。よい制度です。

逆にメンター側からすると子供に当たりはずれめっちゃありそう。今回の映画では口汚くとにかくうるさい子供、中世なりきりゲームにしか興味ない子供、どっちもちょっとご遠慮したいかも。と思う私は向いていなさそうです。なのでそもそも捕まらないように交通安全を心がけましょう。
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