しおまねき

みな殺しの霊歌のしおまねきのレビュー・感想・評価

みな殺しの霊歌(1968年製作の映画)
3.8
オープニングの殺害シーンから一気に持っていかれる。モノクロの映像によって抑えられているエロさと際立つエグさ。殺人者の凶行と日常の生々しさが凄まじい。
少年の中に純真さを(勝手に)見出し、心の拠り所として半ば偶像化している主人公とその少年を性のはけ口として弄んだ女たち。復讐する側とされる側の相反する関係に見えて、どちらも少年を“我を持った人間”として見ていないという点で実はつながっているのではないか。復讐モノとしてのカタルシスはないが、重苦しいものが心に残る。
こっちでも兄のせいで苦労している倍賞千恵子が可憐。
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