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シャーロック・ホームズの冒険のotomのレビュー・感想・評価

4.8
コカインをキメるホームズ像。超人的な頭脳をきっちり描写しつつも、描くのはあくまで人間臭いホームズと流石なビリー・ワイルダー。前半のジャブを経てからの本題で、観てる側がしっかり推理ものモード~オカルトモードにされるも、描きたかったのは別物って事ですっかり騙される構成で見事。で、最後まで大小様々な粋な演出に満ちている。やってる事は人間の弱さや謀略なんかのダーティーな部分でありながら、飛び交う耳触りの良いクイーンズ・イングリッシュやあれやこれで何やら品格のある作品となってる。それでいて英国人のクラブ至上主義を微妙に皮肉ってる感じがまたニクい。ロケーションも最高。
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