ケンジモンデン

かぞくはじめましたのケンジモンデンのレビュー・感想・評価

かぞくはじめました(2010年製作の映画)
4.5
「家族」とは。
血縁的な定義よりも精神的なそれがむしろ家族を家族にする、そんな考え方が一般的になってきた今、家族を持つ人にもそうでない人にも、家族にとって大切なものをたくさん教えてくれる映画。

あるあるな「育児と仕事の両立」問題。キャサリン・ハイグル演じるホリーはパン屋を経営、ジョシュ・デュアル演じるエリックはバスケ中継ディレクターのホープ。ともに仕事が大事な時、だけどソフィーも大事な時。困難を互いにぶつかり合いながらも乗り越える姿は、普遍的だけど、とてもあたたかく映ります。

それに、事情を知って集まってくるご近所さんがいいね。いろんなことを横では言いながら、なんだかんだ2人を応援していて、支えてくれているのが素敵です。


あと、印象的なのは、2人が住んでいた友人宅を途中で改装するところ。「僕たちは彼らになろうとしてはダメだ」と言って、それまでそのまま置いていた家具を片付けます。あそこが本当の「かぞくのはじまり」だったんだろうなと個人的には思う。理想の家庭、憧れの家族像、確かに大事だけど、本当に大切なのは自分たちなりに「これが家族だ」と言える家族であることなんだ、と。笑えるし好きなシーン。


キャリアウーマンが似合うキャサリン・ハイグルも無駄にモテるイケメンジョシュもはまってます。ソフィーもかわうぃい!
コミカルであたたかい、ひとつの『再生物語』としてもぜひ観てほしい映画です。